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2020年度 冬山合宿

2020年12月29日〜2021年1月2日 八ヶ岳縦走

参加者:L小菅、齊藤、鈴木、丸山、石井、橋本 (コーチ)西出 岩附

 

12月29日 晴

すずらん峠園地駐車場(6:40)~蓼科山(10:15)大河原ヒュッテ(12:20)~双子山(12:55)~双子池ヒュッテ(14:00)

 前日に電車で経堂駅から茅野駅に向かう。茅野駅からはジャンボタクシーですずらん峠園地駐車場へ向かい、駐車場でビバークする。翌日はよく晴れていて、他の登山客も多くいる中、出発する。雪は多くなく、トレースもしっかりあるためとても歩きやすい。蓼科山への急登の手前で休憩をしている時に、岩附OBと合流した。蓼科山の急登を一気に登りきり、はっきりとわかる森林限界を抜けるとすぐ頂上であるが、風が強くなってきたので森林限界の手前で休憩をとる。頂上に着き記念撮影をした後、大河原峠へ向かう。大河原峠で幕営の予定であったが、今日は天気が良く、また明日は荒天の予報が出ていたことから、先へ進むことにする。双子山から幕営できそうな場所を探りながら下るがこれといいた幕営適地はなく、双子池ヒュッテに幕営することに決める。双子池ヒュッテは冬季でも小屋が空いており、そこで検温とテント場代を払い、雌池側のキャンプ場まで歩いて幕営する。

 

12月30日 雪時々雨 -1℃

双子池ヒュッテ(5:30)~北横岳(7:55)~雨池峠(9:10)~縞枯山(9:50)~茶臼山(10:20)~麦草峠(11:20)~青苔荘(12:10)

 午後から天気が崩れる予報が出ていたため、出発を1時間早める。亀甲池を過ぎると北横岳の登りに入る。等高線から分かっていたが、傾斜が強い。徐々に勾配が緩くなり疎林帯となる。尾根上に出るとすぐに北横岳の山頂につく。山頂は遮るものがなく風が強いが、地形図にも針葉樹記号があるように、すぐに樹林帯となる。坪庭から雨池峠に行く途中で雪が雨に変わる。着用していた毛手袋が濡れていくのを感じる。縞枯山荘を超え少し進むと、すぐに雨池峠に到着して、縞枯山の登りに差し掛かる。傾斜はそこまできつくはないのだが、皆疲労しているので歩くのが遅い。1時間弱登って縞枯山に着く。茶臼山を過ぎ、麦草峠までは快適な下りとなる。全体的に積雪は少なかった。国道299号を横切り白駒池と書いてある標識に沿って進む。途中から木道となり、雪が積もっているせいで踏み抜き多少歩きづらい。麦草ヒュッテから40分ほどで青苔荘に到着した。

 

12月31日 曇り時々晴 -16℃

青苔荘(7:00)~白駒池(8:30)~ニュウ(10:40)~黒百合ヒュッテ(12:30)

 朝は寒波の到来によってかなり冷え込んだ。前日の雨で毛手袋が濡れていることを考慮し、インナー手袋にテムレスを着用して出発した。細い木道が積雪で隠れ、足元が見えない。そのため足元の雪を踏み抜くことも多く、体力を奪われる。青苔荘から東に進んだ最初の分岐において、全員が看板を見落とし、誤った北東方向の道に進んでしまった。国道299号へ繋がる林道に出たところで地形図を確認し、間違いに気づいた。元来た道を引き返した。見落とした分岐に戻った後、白駒湿原を抜けてニュウへのなだらかな登りに差し掛かる。長い登りと膝下程度のラッセルに苦しみつつも登り切り、ニュウ直前の開けた場所で休憩を取った。この休憩時、オーバー手袋をしていなかった部員はかなり手先に寒さを覚えた。橋本、小菅はオーバー手袋をしていた。その後、稜線上のなだらかで長い登りを登る。若干晴れ間が見える時もあった。登り終えた後、少し休憩を入れ、出発する。前方に天狗岳の姿が見え、魂を揺さぶられる。中山峠の分岐に至り、しばらく進むと黒百合ヒュッテに到着した。

 

1月1日 雪 -15

黒百合ヒュッテ(6:50)~中山峠(7:10)~東天狗岳(8:30)~蓑冠山(10:00)~オーレン小屋(10:30)~赤岩の頭(12:50)~行者小屋(14:30)

 テント設営とパッキングが遅い者がおり、出発が遅れる。雪が降っており、上部は視界が悪そうに見える。中山峠を過ぎてすぐにアイゼンを装着する。疎林帯に移り変わると、風が吹きつけ始め、岩稜が所々出てくる。稜線上に出た所で風が一層強まる。風向は西からであり、手で顔を隠しながら進む。視界も悪いため夏道用の杭とロープを気にしながら進む。しばらくすると、ピークが見え始め東天狗岳に到着する。下りに入ると風も増し、耐風姿勢を時々とる。歩くのがやっとであった。コルから根石岳は尾根が広く先頭が道を探しながら進む。根石山荘の分岐を通り過ぎ蓑冠山の登りに入ると、すぐに樹林帯となり、先ほどの風が噓だったかのように風が止む。蓑冠山の分岐で休憩をする。先ほどの天候を考慮して硫黄岳には行かず、オーレン小屋経由で赤岩の頭へ進むことにした。オーレン小屋まではトレースもあり、すぐに到着する。ここから登り返しとなるがトレースはない。峰の松目の分岐を過ぎると徐々に積雪が深くなり、トラバースの地点からは腰ラッセルを強いられる。小菅を先頭に赤岩の頭まで登り詰める。尾根上にでると、やはり風が強い。急いで赤岳鉱泉に降りる。赤岩の頭からはトレースがあり、快適に進める。赤岳鉱泉からは中山乗越を登り40分ほどで行者小屋に到着した。

 

1月2日 晴のち曇 -14℃

行者小屋(6:30)~赤岳(8:00)~横岳(10:00)~行者小屋(12:30)~八ヶ岳山荘(15:45)

 本来の計画であれば、キレットを超え権現岳へ縦走する予定であったが、前日に3年の齊藤、丸山の体調不良が発覚したため計画を変更し、下山することにした。齊藤・丸山は岩附OBと先に美濃戸へ下山した。それ以外の部員は西出OBと空荷で稜線歩きを行いその後下山することにした。前日までの重荷からいきなり軽荷になったこともあり、文三郎尾根をいいペースで一気に登った。稜線に出ると風が強まり、終始風の止まない中、赤岳に到着した。横岳へ向かう稜線上も風が吹き荒れていた。横岳到着後、硫黄岳に向かうことも考えたが、時間と天気を考慮し地蔵尾根から下ることにする。日ノ岳からの下りで鈴木が岩にアイゼンを引っ掛け、派手に転ぶが奇跡的に停止した。地蔵尾根の上部の危険個所を終えたところでFix工作の練習を行った。行者小屋に帰幕後、テント撤収、パッキングをしたのち美濃戸口へ下山した。

 

<齊藤・丸山下山>

行者小屋(8:30)~美濃戸山荘(9:20)~美濃戸口(10:05)

前日の影響で丸山と齊藤は下山を開始する。行者小屋からはトレースがついており非常に歩きやすい。登山者と会うことも多かった。特に問題もなく美濃戸山荘に到着し、休憩をとる。美濃戸口にて下山し合宿を終了する。

 

 


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東京農業大学 常盤松会館本館3F 農友会山岳部