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2023年度 六月合宿②(北穂東稜)

期 間:2023年6月17日~6月18日

場 所:北アルプス 涸沢

 

行程:6月17日(土) 入山 沢渡駐車場~上高地~横尾~涸沢(BC)~雪上訓練~BC

   6月18日(日) BC~北穂東稜~最低コル~BC~上高地~沢渡駐車場 下山

 

6月17日 晴

上高地(5:20)〜明神(6:00)〜徳沢(6:50)〜横尾(7:50)〜本谷橋(8:50)〜2149m(10:00)~BC(11:30)

〜2650m(12:45)~白出のコル(15:40)~BC(16:45)

前日の夜、拝島駅で井上OBと合流し、車に乗せていただき沢渡駐車場へ向う。沢渡駐車場で岩附OBと合流した。翌朝、各自で朝食をとりタクシーで上高地へ向かう。整理体操を行い、平坦な道を進み明神館で梨子田さんに挨拶をした。再び、涸沢へ向けて平坦な林道を進んでいく。横尾に向かう途中で新村橋の架け替え工事があったため迂回をする。天候が良く快調に進めた。横尾から涸沢方面へ進んでいき、本谷橋を超えたあたりで山下がバテたため荷抜きを行い再び進んでいく。2149mで雪渓が出てきたのでスパッツ・オーバー手袋を着ける。涸沢ヒュッテに到着後BCを設営し、ヘルメット、サングラスをつけて白出のコルへ続く雪渓を進む。はじめは緩やかだが段々と急になっていく。2650m付近で雪上訓練を開始した。雪は緩く、蹴り込めば簡単に入るぐらいだった。歩行訓練をした後、サングラスを外し雨具を着て滑落停止訓練を行った。その後休憩で雨具を脱ぎ、ハーネスをつけ、コンティニュアス・スタカットを行いながら白出のコルを目指す。途中で丸山OGと会い、挨拶をした。2900m付近で50mFixを2本張った。その後も雪渓を登っていき、白出のコルへ到着した。休憩を挟んだ後、グリセードの練習を行いBCまでグリセードを交えながら駆け下り、行動を終了した。

 

6月18日 晴れ 9℃

BC(4:00)~2700m(5:00)~ゴジラの背取り付き(6:10)~東稜のコル(7:20)~北穂高岳(8:10)~最低コル(9:10)

~BC(9:50)~本谷橋(11:30)~横尾(12:25)~徳沢(13:20)~明神(14:45)

 日はまだ昇りきっておらず、薄暗い中ラテルネを付けて出発する。東稜の最低コルへ向けて一般道を進んでいく。雪渓は上部までつながっておらず直登できそうにないので目印を頼りにガレた一般道を進んでいく。しばらく進み東稜側へ道を外れ2700mのガレ場で休憩を取る。ここで、ヘルメット、ハーネスを着け、日焼け止めを塗った。ここから東稜の最低コルへ向けて北穂沢カールをトラバースし、沢を詰めていく。気温が高く雪質は柔らかかった。しっかり蹴り込んで雪渓を登り東稜の最低コルへと上がった。目の前の小ピークを横尾本谷側へ巻いた。少し進んだところで再び登り進んでいく。そのまま進むとゴジラの背の取り付きに到着した。ザイル、登攀具を出しFixを張る準備をする。セルフはピナクルで取った。ビレイは山下が行い、神山がリードをした。中間支点はピナクルやハーケンで取ることが出来る。ハイマツでも取れそうだが細いものが多く少し頼りない。進んですぐの岩を乗越す時、岩の下部にハーケンがあるがそこで支点を取るとザイルアップの際、延長したとしても大きな屈曲が出来てしまう。その奥にあるハーケンで取り、延長した方がロープの動きはスムーズだ。その後もピナクルやハーケンで中間支点を取り進んでいく。ザイルが残り5mになったところで広場に出て、ピナクルで終了点を取った。終了点から懸垂支点を目視することが出来、目の前の岩場を右側に巻いて進んでいく。懸垂支点には捨て縄が巻かれており、懸垂下降の準備をする。5m程の懸垂下降を行い東稜のコルへ到着した。東稜のコルからは北穂高岳小屋が見え、小屋を目指して岩稜帯を登っていく。落石や浮石に気を付けながら順調に登っていくと北穂高岳へ着いた。展望が良く、北アルプスを一望することができた。神山がバテていたため白出のコルへは向かわず最低コルから駆け下ることにした。記念写真を撮り、最低コルへ向けて出発した。アップダウンの多い岩稜帯を滑落しないように慎重に進んでいき最低コルへ着いた。最低コルから雪渓をBCへ向けて駆け下る。何度か転びながらもBCに到着した。着いたらすぐにテントを撤収しパッキングをする。撤収後休憩を取った後、前日と同様の道を進んでいく。本谷橋、横尾、徳沢、明神へと足の痛みに耐えながらも歩いていく。日差しが強く水の消費が早い明神館到着後、整理体操を行い合宿を終了した。明神館で挨拶をした際にアフォガードを頂いた。そのアフォガードは疲弊しきった体に染み渡った。


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